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ジッパー付き袋とは?特性を理解して活用しよう!
昨今、原材料の高騰による商品の相次ぐ値上げにより、一般消費者の財布の紐は益々、固くなって来たといえます。「自社製品の良さは間違いないが、お客様に手に取って貰えない」と悩んでいる企業担当者様も多いのではないでしょうか。
そんな時にぜひ見直していただきたい項目の1つが商品パッケージです。内容物はそのままに、パッケージを見直すことで売上をアップした例も少なくありません。
この記事ではパッケージの中でもジッパー付き袋に注目し、基礎用語から種類、売れるジッパータイプのパッケージをデザインするポイントを解説します。


ジッパー付き袋とは?
ジッパー付き袋とは、上面に何度でも開閉できるジッパーを備えた袋です。ジッパーによって開封後も商品の気密性を高く維持できるため、防湿や防塵にも優れています。
この結果、衛生材料や日用品・試供品用など商品パッケージを中心に、家庭向けアイテムも含め多方面で活用されています。

ジッパーの構造
ポリ袋には、ジッパー付き以外にもシールで密封できる製品もあります。しかしシールの場合、1〜2回の開封でどうしても粘着力が衰えてしまいます。その点ジッパー付きポリ袋は、繰り返し開封と封印を繰り返すことができるのが最大の特徴です。
ジッパー付きポリ袋のジッパーは、「ジッパータイプ」と呼ばれる構造が一般的です。これは左右のジッパーを密着させることで密封させるタイプのもので、左右のジッパーがうまく接着すると「プチッ」という独特の音がします。
そしてジッパーの部分を二重にすることで、より密封性を高めた.「ダブルジッパー」と呼ばれる製品もあります。
これ以外にはジッパー部分にスライダーが付いており、それをスライドさせることで密封させる「スライダータイプ」があります。



ジッパー付き袋の種類
万能な容器として私たちの生活を陰で支えているジッパー付き袋には、どんな種類があるのでしょうか。主な種類は以下の3つになります。

ジッパー付き三方袋
三方袋とは原材料となるフィルムを3方向(底と両側面)からシールしたパッケージ袋です。この三方袋の上面にジッパーを付けたものがジッパー付き三方袋です。
機密性が高い特徴を活かしてティーバッグ、化粧品、医薬品、食品等を入れるのに使われています。



ジッパー付きスタンド袋
袋の底面にガゼットを付けることで自立可能なジッパー付き袋になります。
専用ディスプレイ棚が無くとも僅かなスペースにパッケージ袋を並べるだけで華やかさを演出することが可能です。パッケージのデザインを変えることで様々な表現ができることからパッケージ袋の主流と言えるでしょう。

ジッパー付き袋の材質
ここではジッパー付き袋の主な材質に焦点をあててどんな特徴や用途なのかをご紹介します。

OPP
OPPとは「Oriented Polypropylene」の略称で日本語にすると「二軸延伸ポリプロピレン」です。透明度が高くコシがあり、かつコストが安いため幅広く普及しています。
引き裂きに弱く、熱シール性もあまり良くありませんので重量物や分厚い商品を入れると破断しやすく適しておりません。
内容物によってはCPPの選定やラミネートして使用する必要があります。



CPP

CPPとは「Cast Polypropylene」の略称で日本語にすると「無延伸ポリプロピレン」となります。
特性としてCPPは伸びる性質であるため、OPPより熱シール性が高く、引き裂きに強いです。一方でOPPに比べて透明度が劣ります。破断しずらいため重量のある商品や厚みのある商品の包装に適しております。耐寒性がなく寒冷地では軽い衝撃で袋が破断する可能性があります。
使用する際には季節や、保管場所の環境を考慮する必要があります。
CPPは高いシール性からシーラントフィルムとも呼ばれています。

L-LDPE
L-LDPEとは「linear low density polyethylene」の略称で日本語にすると「直鎖状低密度
ポリエチレン」となります。
CPPと同じくシーラントフィルムと呼ばれるフィルムですが、L-LDPEはCPPよりも熱シール性に優れ、耐寒性もあります。しかし透明性や印刷適性はCPPより劣りますので状況に応じて使い分けられます。

PET
PETとは「polyethylene terephthalate」の略称で日本語にすると「ポリエチレンテレフタレート」となります。
いわゆるペットまたはポリエステル。硬くて高透明かつ保香性が高いので容器、繊維など幅広く使用されている。印刷適性も非常に良い。熱シール性がほとんどないので袋にする場合はL-LDPE、CPPなどとラミネートして使用。

O-NY(PA)
O-NY(PA)とは「oriented nylon(polyamide)」の略称で日本語にすると「ナイロン(ポリアミド)」となります。
ガスバリア性が高く、突き刺しにも強いので液体包装などに使用される。こちらも熱シール性がないのでシーラント材が必要。

アルミ蒸着
アルミ蒸着はOPPやCPP、PETなどの材質にアルミニウムの微粒子を真空蒸着したフィルムを指します。
それぞれVMOP(アルミ蒸着OPP)、VMCP(アルミ蒸着CPP)、VMPET(アルミ蒸着PET)と表記されます。
VMとは真空蒸着Vacuum Metallizing(バキュームメタライジング)の略称です。
アルミ蒸着フィルムはメタリックな光沢感が特徴で遮光性、バリア性に優れております。
遮光性を利用し商品を見せたくない場合や、光沢感を活用して店頭で目立つパッケージを製造する際に使用されており、マスク等の衛生関係や、化粧品などのパッケージによく採用されています。
サイドシール袋、三方袋、合掌袋等様々な加工に対応できます。

アルミ箔
アルミ箔はアルミ蒸着と混同しがちですが、アルミニウムを薄く伸ばしたフィルムとなります。フィルム素材の中で最も高いガスバリア性、防湿性、遮光性をもち非常に優れた機能があります。用途として高級化粧品やサプリメント、保存食等で使われています。万能なアルミ箔ですがデメリットとして3層以上のラミネートが必須なこと、他の材質に比べてフィルム自体が高価なことが挙げられます。

バイオマス

バイオマスとは近年注目されている素材で生物資源(バイオ)と量(マス)という言葉を由来としています。簡単に言うと植物由来の原料を使用したフィルムとなります。
OPP、CPP、LLDPEなど幅広い材質でご提案可能です。
このバイオマスを一部に使ったバイオマス袋は環境に優しい素材として、例えばSDGsの取り組みをアピールしたい企業のパッケージ袋にも採用されています。


ジッパー付きポリ袋の活用方法

食品保存用のイメージが強いジッパー付きポリ袋ですが、それ以外にもさまざまな便利な用途があります。

文房具などの小物の収納

引き出しの中などに文房具専用の収納スペースを設けても、種類も多く小物が多い文房具は、必要な時に必要なものが見つからずにその都度買ってしまい、気づけば消しゴム3、4個溜まってしまうといったことも多いものです。
そこで画鋲類、マスキングテープなど種類ごとにジッパー付きポリ袋に入れておけば、引き出しを開けた時にすぐに中身を確認することもでき、整理整頓もできて非常に便利です。

水着や傘など濡れた物の収納
急な夕立などで折りたたみ傘を使い、その後雨が止んだのでレジ袋に入れて鞄に入れたら水分が漏れて鞄の中が濡れてしまったといった経験はないでしょうか。
濡れた水着、ランニングで汗をかいたTシャツなどもジッパー付きポリ袋に入れてから鞄の中に入れれば水分が漏れ出す心配がなくなるだけではなく、衛生的です。


スマートフォンの防水ケース
最近のスマートフォンは防水機能を兼ね備えていますが、精密機械である以上、濡れないに越したことはありません。そこでプールやキャンプ、海水浴などに行く際にはスマートフォンをジッパー付きポリ袋に入れておくことで防水対策になります。
さらにはジッパー付きポリ袋の場合、スマートフォンを袋の中に入れた状態で操作も可能なため、入浴タイムに動画などを鑑賞して楽しむ人も増えています。ただし使い方によっては完全防水できるとは限らないため、使用時は注意しましょう。

化粧品やサニタリー類の収納
ジッパー付きポリ袋の代表的な使い方ともいえるのが、旅行時に液体の化粧品や歯ブラシなど濡れてしまう製品の収納用として活用する方法です。液漏れの心配がなくなるので、スーツケースの中で衣類などを汚してしまう心配がなくなります。
なおゴミ袋やレジ袋は、通常封入口が開放されています。そのためゴミ出しをする時などには封入口を縛れるよう、レジ袋の場合には中身が飛び出さないように、封入口の部分に縛るために少し飛び出した部分が付けられています。しかし縛るだけでは、結び目から内容物が漏れ出しやすく、液体を含む容器の保管には適さないことが多いです。
一方ジッパー付きポリ袋の場合、封入口がジッパー式になっているため中身をある程度密封でき、液体を含む容器の保管などには特に優れています。ただし内容物や袋の素材、使い方によっては完全に密封できる保証はありません。使用時は各袋の用法を守ることをおすすめします。


ジッパー付き袋の商業利用

ここまではおもに個人ユーザーの立場から見たジッパー付き袋の便利な特性や使い方について解説してきましたが、最後に商業利用についても触れておきたいと思います。
一般的なジッパー付きポリ袋は、物を入れるだけのシンプルなデザインのものが主流ですが、ジッパー付きポリ袋を販売商品のパッケージなどとして利用する場合には、より多様なデザインの製品もあります。
例えば企業向けにオーダーメイドでジッパー付き袋(チャック袋)の受注生産を行っている株式会社ヤマガタグラビヤの場合、以下のようなデザインの依頼を受け付けています。



    ポケット付き:ポリ袋の中に中ポケットが付いたタイプ
    三方シール :袋の両サイドと底部分をシールしているもの。密封性が高くなるほか、外観製にも優れているため、販売商品の包装用として使われることが多い
    手提げタイプ:ジッパーの上の部分に接着剤を使わず、熱によってフィルム同士を接着させるヒートシールで封印し、その上の部分に穴があいた持ち手をつけることで手提げ袋のようにそのまま持てるようにしたタイプ

手提げタイプと同様の構造でジッパーの上にマチがあり、小売店のディスプレイ用に小さな穴が開いたタイプもあります。こうした製品の場合、マチとジッパーの間にミシン目を入れることで、消費者が簡単に開封できる工夫を施すことが可能なほか、マチの部分にデザイン印刷を施すことも可能です。
このように多様な加工が可能なため、商品の梱包にジッパー付きポリ袋を活用することで、衛生的に商品を管理、陳列、販売することが可能になります。


まとめ

ジッパー付きポリ袋は、用途によっては繰り返し使用することが可能です。そのため商品パッケージや試供品の配布用として表面に商品名などをプリントしたものを作成すれば、開封と同時に捨てられることが多い一般的な包装用品と比較すると、長い期間宣伝効果が期待できます。
ジッパー付きポリ袋を活用すれば消生活が便利に、快適になるだけではなく、製品の宣伝効果があるなど、企業にとってもメリットがあります。
本社所在地
株式会社ヤマガタグラビヤ
【大阪本社】
〒581-0038
大阪府八尾市若林町2-99
TEL:072-949-9456(総務)
FAX072-949-4608(新)
2022年12月12日に変更に
なりました。
旧FAX番号は廃止と
なります。
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